皆様の援助先 2019年5月

申請1 カンボジア  シスター橋本

カンポートにおける幼稚園の図書館の支援

 

カンボジア カンポートでシスター園田と共に活動されている、ショファイユの幼きイエズス修道会の修道女、Sr.橋本進子からの初申請。(2004年以来カンボジアに派遣されている)

シスター方は2005年5月にカンポートの自宅、チョンカチアン、チョンケリー、キリボンの3つの村で「アンティェ教室」を始めた。(高床式民家の下、教会の一角の小屋や教会の幼稚園の教室で小中学生を対象に折り紙、英会話、そして本を読む集いを毎週1回、2時間行う。)その後2007年7月、カンポート町にプノンペン教区カトリック教会所属の文化センターが完成、その2階に図書館が設置された。

2019年3月現在、上記3村に加えプレイプロ、コッソラー、そして平和の村(身体に障害を持つ子供たちのデイケアセンターとエイズの家族の住いがある)に読書室ができ、読書室が合計6か所となった。各村の読書室は火曜日から日曜日の週5日間、小中高生が読書やお絵かき等に訪れやすい時間帯に3時間ほど開室している。

4年前までは読書室の世話とアンティェ教室の世話は村の青年男女,そして幼稚園の先生にボラテイアでお願いしていたが、近年それが難しくなり幼稚園の先生、主婦や未亡人に世話等をお願いしている。彼らスタッフには手当、というより謝礼として月々渡している。村の暮らしはまだまだ貧しい。家族の食卓のおかずの一品にでもなればと願ってのお礼である。

シスター.橋本は読書室の書棚、机と椅子等の設備、本や教材等を揃えるなどの管理をすべて任されている。毎月1回各村を巡回しスタッフとの話し合いを持ち、遠い村は片道1時間40分、近い村は40分車で通う。2004年当時はポルポト政権や内戦でカンボジアはゼロからの再出発の時であった。有能な指導者や知識人を中心に200万人以上が殺され、書籍はすべて焼かれていて書店にはなかった。幸い日本のNGOが子供たちのためにカンボジアの民話等を掘り起して絵本風の本を編集していると聞き、30冊ほどを入手できた。アンテイエ教室を始めた当時、6、70名の子供たちが集いを盛り上げてくれた。近年はお金が追い付かないくらい各種の書籍が書店に並んでいる。

この読書推進活動の経費は知人友人恩人の皆さんにお願いしてきたが近年それが難しくなってきた。そのため、2019年度の村のアンティェ教室と読書室とその巡回の必要経費として下記をご援助いただきたい

 

決定:2019年度の支援

内訳:

英語を教えるスタッフの手当、村回りの運転代、村の読書室の書籍と教材

読書室の備品、スタッフの正月とクリスマスの手当、スタッフの研修会費用 


申請2 ボリビア  シスター立石 

オガール・フアティマに対する2019年度支援

 

今年1月に小学校にあがる子供たちとその兄弟20名が他の養護施設に移動し、現在は約50人の子供たちがにぎやかに暮らしている。

昨年報告したように、福祉関係の法規が変わり県庁の福祉課に措置児として登録された子供の滞在日数分だけ政府から食費が支給され、実質人数の生活費が支給されなくなった事態は変わっていない。さらに昨年は年末ボーナスを二重に支払うことが義務付けられた。幸い修道会や他の団体からの支援を受け、支払いを済ませることができた。各養護施設では、家庭で愛情も養育も受けられず、生きるための最低限の「食」の保障もなく、わずかな補助金も削られ、個人の尊厳が傷つけられ悲しく哀れなボリビア国の現実の中で、多くの不安や課題を抱えながら善意ある方々の支えと協力を受けて子供たちのために献身している。

さらに政府は全国民の医療費無料制度という国の財政を破綻させる恐れのある無謀な政策を打ち出し、医師連盟が反対運動を始めている。この政府と国の未来に不安を感じている。

このような難しい状況にあって、JOMASの皆様にご援助いただいた2018年度のミルク支援と常勤職員3人分の給与と非常勤職員2人分の給与支援によって、子供たちの成長を見守り世話ができたこと、2018年を無事に過ごすことが出来たことを感謝している。

近年、雇用主側の取り締まりも厳しくなり、今まで臨時職員だった職員を常勤としたり、昇給、年功賃金、2度の年末ボーナス支払い、休暇や退職金など法規に沿った雇用を実施している。今年度は常勤職員5人分の給与のご支援をお願いしたい。

 

決定: 2019年度の支援

内訳:

オガール・フアティマの5人の常勤職員給与、国産ミルク購入代

及び、森永BFミルクの支援   


申請3 ペルー  シスター川上

 

加藤神父ご帰天の後、シスター川上をはじめ3名のシスター方でエンマヌエルいこいの家(日系老人ホーム)の管理運営を引き受けられている。

エンマヌエルセンターは、都市部を離れた文字通り草木の1本もない砂漠にあり、塀で囲まれた広大な敷地の中にある。加藤神父が40年前に最初に子供のホームを立ち上げられた。38年前には診療所を開かれ、20年前に老人ホームを立ち上げられた。老人ホームは3寮から成り、老人のケアのために各寮にそれぞれ昼、夜、勤務者が必要となる。勤務者はシスター方が周囲を地域訪問され、その地域の貧しい人々の中から選んで依頼されている。(優秀な人には勤務時間以外にホームが資金を出し看護学校に通わせて資格をとらせる場合もある。)

        

決定: 2019年度の支援

内訳:

A.エンマヌエルホーム2019年度支援   

B.聖ヨゼフ館(いこいの家のうち1棟)改修工事費   

昨年JOMASで天井改修を支援した寮の床が、度重なる洗浄のためはがれてきて危険。1階4室の床をビニールから洗浄に強いタイルに張り替えたいとのこと。

 


申請4 フィリピン  佐藤神父

アシジの聖フランシス・デフセンターへの支援

 

はじめに:当会は、フィリピン国内における聾教育の向上を目指し、聾啞者教師及びフィリピン手話インストラクターの養成、また手話通訳者及び聾教育に携わる聴者教師の養成、更には、特に教育機会に恵まれない地域に養成された会員を派遣し、教育の機会を与え、聾唖者の信仰共同体の設立を目指す活動をしている聾啞者・聴者の共同生活をする団体である。

2011年、当会の養成を7年間受けた3名の教諭がカルバヨグ市のろう者のための高等学校で、当会が設立したろう教育部を担当し始めた。聾教育部は、小学部と高等部からなっている。幼児部については、当デフ・センター(カライマン地区)において聾啞者補助教員1名とソーシャルワーカーが担当していた識字教育のクラスを閉じ、2012年はCKCに幼稚部を復活した。

同年、7月カルバヨグ・デフ・センター(カライマン地区)はDSWD(保健省)より「通所型の適正な施設」としての認定書を交付された。当初、聾啞者の寮として開設した同センターであるが、「聾啞者共同体を作る」という当初の目的は達成され、当会を通し通学のための交通費が支給されていることもあり、通所型の聾啞者の教育・社会的適応ための聾啞者センター兼聾教育者の寮として運営されている。

2013年より、卒業生のための職業訓練を実施、コンピューター操作、伝統織物など職種を増やしている。

 

現在のスタッフ

教師:1名(聴者)

補助教員:2名(ろうあ者2名)

幼児部補助教員:2名(ろうあ者2名)

ソーシャルワーカー:1名

デフ・センター用務員:3名

手話通訳者(大学での受講のため):1名(聴者、マニラ市)

会計担当:1名(聴者、マニラ市)

法律顧問:1名(聴者、タクロバン市)

監査:1名(聴者、タクロバン市)

司祭:1名

 

援助要請内容について:

A.去年からの継続で今年も職業訓練をデフ・センターで実施する予定である。

具体的な職業訓練指導の種類は、今年も翌年1月にかけて高卒・大卒のろうあ者の意識調査をし、理事会で話し合ったうえで行う。現在、継続中のものは、2013年度にJOMASより設置していただいたコンピューター・ラボを用いた機材を使用し、コンピューターの指導を行い、文章タイプなどの仕事をCKCと共に行ってきたが、2017年から、フィリピンの伝統的織物の職業訓練を並行して行っている。今後も行い職業訓練の幅を広げることを計画している。

 

決定: 2019年度の支援として

内訳:

A.織機の購入と指導者の派遣:織機の代金、旅費・宿泊費・謝礼などの支援

目的:一定の教育課程を卒業しても、就職が困難と言うのが現状である。何とか、少しでも職種を広げて、聾啞者が社会に寄与できる機会を作っていくため。

 

B.カルバヨグ市聾啞者に対する奨学金  

奨学生の人数と内容:2019~20年 予想される被支援者(ろうあ者)数:

 幼児部:7名(ろうあ者:カルバヨグ市)

 小学生:15名(ろうあ者:カルバヨグ市)

 高校生:15名(ろうあ者:カルバヨグ市)

 

  以上、37名の奨学金が必要となる見通しである。


申請5 フィリピン  シスター景山

バゴロド市の貧しい子供たちへの奨学金

 

今年2名の初等教育課程を修了した子供が高校へ進学し、11名の高校卒業者が高等専門学校(Senior High School)に進学した。また14名が大学に進学し、13名が4年制を終了した。3名の卒業生はOJT(実地職業訓練)を会社でしており、すなわちそれはそのまま雇用に結びつくものである。JOMASの奨学制度が学業だけでなく、奨学生のよい人格形成という付加価値を付け加えてくれる良いプログラムという評判が浸透し、喜ばしく思っている。

 

週単位でシスター影山ひろの日本語教室が行われるが(基本クラス、上級クラス)、彼らの多くがその授業を通じて日本語を話し、他者への尊敬、強い責任感など美しい日本の礼節を身に着けてきている。我々はさらにMandarin Classというものを作り、雇用に結びつくように、さらに多くの言語のクラスを展開している。

 

一年を通じてのMs.Kinuko Horinouchiによる無償奉仕の習字の授業は、日本語を学ぶ生徒たちの読み書きの力を増させ、自信をつけさせている。このMs.Horinouchiの授業はすべて彼女の自腹による無償の活動であるが、これもJOMASからの支援が担保となって続けてもらえる。

 

今年度は117名の生徒とその家族の支援を行った。当初の計画では82名の予定であったが、私たちは貧しくとも犠牲をともなっても学業を全うして教育を身に着ける、という強い意志をもった志願者は必ず受け入れるために全力を尽くす、という方針のもとに支援する生徒の数を増やした。なぜなら、教育のみが彼らを貧しさから救いだし将来を保証するものであるからである。

 

このプログラムはMrs.Rose P.Tanを責任者とし、シスター景山とフルタイムの職員たちなどによって履行されている。

 

決定: 2019年度の支援

内訳:

1.奨学金

小学部(10名)高校生(35名)大学生(36名)

 制服、学校靴s、学用品、入学金、雑貨、交通費

 

2.学生の養成、トレーニングセミナー

A‘.価値観養成セミナー (81名、3セッション)

 食費、交通費、講師謝礼、場所代

B‘.技術習得、習字セミナー

 食費、交通費、資料代、講師飛行機代、講師謝礼・場所代

 

3.スタッフ人件費(最低賃金)

  月給、社会保障費、ボーナス、保険費用

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